ギターシールドおすすめ厳選!選び方から音質の違いまで徹底解説
ギターシールドは「ただのケーブル」じゃない!
「ギターシールドなんてどれも同じでしょ?」
もしそう思っているなら、それは大きな間違いです!ギターシールド(ケーブル)は、ギターやベース、エフェクター、アンプといった機材の「音の通り道」。この通り道が貧弱だと、せっかくのギターの音色や演奏のニュアンスが台無しになってしまうこともあります。
実は、シールドによって音のクリアさ、ノイズの少なさ、耐久性、そして演奏のしやすさまで大きく変わってくるんです。
この記事では、音光堂が厳選したおすすめのギターシールドをご紹介するとともに、あなたの演奏スタイルや予算にぴったりの一本を見つけるための選び方、音質の傾向、Q&Aまで徹底的に解説します。
読めばきっと、あなたの「音」がワンランクアップするはずです!
ギターシールド選びで失敗しないための【5つのポイント】
まずは、数あるシールドの中からあなたに最適な一本を選ぶための重要なポイントを押さえましょう。
1. 長さ:短すぎず、長すぎず、ベストな距離を
シールドの長さは、音質と取り回しの両方に影響します。
-
短いシールド(3m未満):
- メリット: 音質の劣化が少ない、ノイズが乗りにくい、取り回しがしやすい。
- デメリット: ライブや広い場所での演奏には不向き、機材間の距離が限定される。
- おすすめ: 自宅練習、レコーディング、エフェクターボード内。
-
長いシールド(5m以上):
- メリット: 広いステージでの演奏が可能、アンプとの距離を気にせず動ける。
- デメリット: 音質が劣化しやすい(特に高域)、ノイズが乗りやすい、絡まりやすい。
-
おすすめ: ライブハウスでの演奏、スタジオ練習。
目安:
- 自宅練習・デスク周り:1m~3m
- スタジオ練習・小規模ライブ:3m~5m
- ステージでのライブ:5m~7m(ワイヤレスも検討) 短ければ短いほど音質面で有利ですが、実用性を考慮して選びましょう。
2. プラグの形状:ストレート or L字?接続機器に合わせて
シールドのプラグには主に「ストレート(S型)」と「L字(L型)」の2種類があります。
ストレートプラグ(S型):
-
- 特徴: 一般的で抜き差ししやすい。
- メリット: 様々な機材に対応、安定した接続。
- デメリット: ギターやエフェクターからの飛び出しが大きく、ぶつけやすい。
- おすすめ: アンプのインプット、エフェクター同士の接続。
L字プラグ(L型):
-
- 特徴: 90度に曲がった形状。
- メリット: ギター側のジャックに挿した際に飛び出しが少なく、ぶつけにくい。エフェクターボード内で省スペース。
- デメリット: ジャックの形状によっては差しにくい場合がある。
- おすすめ: ギターのインプット、エフェクターボード内。
注意:
以前ご購入のお客様で、使用する楽器のジャックが奥まったところにあり、Lプラグだと干渉して奥まで入らないといった事例がありました。
ご購入の際は、使用する楽器の形状と合わせてご検討ください。
一般的には、ギター側をL字、アンプ側をストレートにすると、ギターを置く際にプラグを傷めにくく、スマートに配線できます。エフェクターボード内ではL字プラグが必須となる場面が多いでしょう。
サイレントプラグ:
サイレントプラグとは、ギターやベースなどの楽器用シールド(ケーブル)のプラグ(差し込み口)の一種で、アンプの電源を入れたままシールドを抜き差ししても、ノイズ(「ブチッ」という大きな音)が発生しないように設計された画期的なアイテムです。
サイレントプラグの仕組み
サイレントプラグの内部には、通常は開いている(通電していない)小さなスイッチ機構が組み込まれています。
-
プラグをジャックに差し込む前: スイッチは開いた状態(オフ)になっており、信号が流れるホット(Tip)とコールド(Sleeve)の端子がショート(短絡)しています。この状態では、プラグを触ったり動かしてもノイズが発生しません。
-
プラグをジャックに完全に差し込んだ時: プラグが奥まで差し込まれると、内部のスイッチが押し込まれて開き、ホットとコールドが接続されて信号が流れるようになります(オン)。
-
プラグをジャックから抜く時: プラグが完全に抜ける直前に、再びスイッチが開き、ホットとコールドがショートする状態に戻ります。これにより、シールドが完全に抜ける瞬間の「ブチッ」というノイズを効果的に抑制します。
簡単に言うと、抜き差しの瞬間に一時的に信号経路をショートさせることで、ノイズの発生を防いでいるのです。
サイレントプラグ、ここがポイント!知っておきたい注意点
サイレントプラグは、その内部に「抜き差しの際に一時的に信号をショートさせるための機械式スイッチ」が組み込まれています。このスイッチ機構があるがゆえの、特性と注意点があります。
-
可動部の経年劣化にご注意を サイレントプラグの内部には、信号を切り替えるための物理的なスイッチ部品が内蔵されています。これはまさに「可動部」です。長期間の使用や頻繁な抜き差しによって、この可動部が摩耗したり、微細な埃が入り込んだりすることで、経年劣化により正常に動作しなくなる恐れがあります。
これにより、ノイズ抑制機能が効かなくなったり、最悪の場合は音が途切れるといった症状が出る可能性もゼロではありません。耐久性には配慮されていますが、消耗品であるという認識も必要です。
-
衝撃に弱い一面も…丁寧な取り扱いを 内部に精密な機械部品を内蔵しているため、一般的なプラグに比べて、外部からの衝撃にはデリケートな一面があります。 例えば、うっかり床に落としてしまったり、強い衝撃を与えてしまうと、内部機構が破損し、正常に動作しなくなる恐れがあります。
特に、高精度な動作で定評のあるノイトリック(Neutrik)製のサイレントプラグは、その精巧さゆえに衝撃に弱い傾向があると言われます。大切にお使いいただくことで、その性能を長く維持することができます。
当店では、片側サイレントプラグの商品を取り扱っております。また、特注で両側サイレントプラグでの製作も可能です。チャットからお問い合わせください。
3. 音質の傾向:シールドで音が変わるってホント?
「シールドで音なんて変わるの?」はい、変わります! ケーブルの素材、構造、長さなどによって、音の特性に微妙な違いが生まれます。
- 高域がクリアで抜けが良いタイプ: コード感やアタックが際立ち、明るいサウンドに。
- 中域が太くウォームなタイプ: 粘りのあるリードトーンや、豊かなクリーンサウンドに。
- 低域がしっかり出るタイプ: ドンシャリサウンドや、ベースで重厚感を出したい場合に。
これは好みによる部分が大きいですが、一般的に高価なシールドほど、原音に忠実で、ノイズが少なく、広いレンジをカバーできる傾向にあります。自分の出したい音の方向性に合わせて選ぶと良いでしょう。
4. 耐久性:長く使えるタフな一本を!
シールドは消耗品ですが、ライブやスタジオで頻繁に使うなら、耐久性は非常に重要です。
- プラグ部の堅牢性: 接合部がしっかりしており、断線しにくい構造か。
- ケーブル被覆の厚さ・柔軟性: 床を這わせたり、巻き取ったりする際に傷つきにくいか、絡まりにくいか。
- ハンダ付けの品質: 内部の配線が丁寧に行われているか。
プラグ部分が金属製でしっかりとした造りのもの、ケーブルが太くしなやかなものは耐久性が高い傾向にあります。
5. 価格帯とブランド:予算とニーズに合わせて選ぶ
シールドの価格は数百円から数万円までピンキリです。
-
低価格帯(~2,000円台):
- 自宅練習用や予備として。最低限の性能はあるが、音質や耐久性はそれなり。
-
中価格帯(3,000円~8,000円台):
- 多くのギタリストが使用する標準的な価格帯。音質、耐久性ともにバランスが取れている。
-
高価格帯(10,000円~):
- プロフェッショナルな環境や、音質に極限までこだわるギタリスト向け。原音忠実性、ノイズ耐性に優れる。
【音光堂厳選】ギターシールドおすすめ製品
ここからは、上記の選び方を踏まえ、音光堂が自信を持っておすすめするギターシールドを厳選してご紹介します。あなたの用途や好みに合わせてぴったりの一本を見つけてください。
CANARE (カナレ) / GS-6
特徴: 国産の定番。クリアで癖のないサウンド。非常に優れたコストパフォーマンスと耐久性。迷ったらコレ!
おすすめ: 初心者~プロまで、オールマイティ。
価格: 3,300円〜
MOGAMI (モガミ) / 2524

特徴: 音に色付けが少なく、ギターやアンプ本来のサウンドを忠実に伝送します。これにより、エフェクターでの音作りがしやすくなります。
おすすめ: クセがないので、あらゆるジャンルにおすすめします。
価格: 3,200円〜
商品ページへ>>
MOGAMI (モガミ) / 3368

特徴: ケーブルを動かしたり踏んだりした際に発生する「パチパチ」「ゴソゴソ」といったマイクロフォニックノイズを極めて低いレベルに抑えています。
おすすめ: クセがないので、あらゆるジャンルにおすすめします。
価格: 4,700円〜
商品ページへ>>
MOGAMI (モガミ) 3368 ギターシールド NEUTRIK S型/SILENT L型
特徴: ケーブルを動かしたり踏んだりした際に発生する「パチパチ」「ゴソゴソ」といったマイクロフォニックノイズを極めて低いレベルに抑えています。サイレントLプラグ付きで、ライブパフォーマンスにおすすめ!
おすすめ: クセがないので、あらゆるジャンルにおすすめします。
価格: 6,700円〜
GOTHAM GAC-1UltraPro
特徴: 余計な色付けがなく、入力された信号の持つ情報を余すことなく伝送します。楽器や音源の持つ本来の音色、微細なニュアンス、倍音成分までをクリアに再現します。
おすすめジャンル
-
ジャズ / フュージョン / ブルース:
-
理由: クリーン~クランチトーンでの、ギターやベースの繊細なピッキングニュアンス、弦の響き、そして倍音の豊かさを余すことなく表現できます。ノイズの少ないクリアなサウンドは、静かなパッセージでも集中力を乱すことがなく、プレイヤーの表現力を最大限に引き出します。フルアコやセミアコとの相性も抜群です。
-
-
スタジオレコーディング全般:
-
理由: 究極のノイズ対策と高解像度なサウンドは、レコーディング環境において最も求められる要素です。信号ロスが極めて少ないため、後処理での音作りがしやすく、楽器本来のサウンドを最高のクオリティで録音したいプロフェッショナルに最適です。
-
-
アコースティックギター / アコースティックベース (ライン出力):
-
理由: アコースティック楽器の繊細なピックアップ信号を、ノイズなくクリアに伝送する能力に優れています。生音に近い、自然で透明感のあるサウンドをPAやアンプに送りたい場合に最適です。
-
-
ポップス / ロック (クリーン~ライトゲイン主体):
-
理由: 音の分離が良く、クリアなサウンドを必要とするポップスや、カッティング、アルペジオなど繊細なプレイが多いロックで活躍します。歪ませた際にも音が潰れにくく、芯のあるサウンドを保ちます。
-
価格: 3,500円〜
商品ページへ>>
MOGAMI 2791 SWITCHCRAFT
特徴: 低静電容量でありながら、比較的太い導体と独自の絶縁体設計により、中低域がしっかりとした、パワフルで押し出し感のあるサウンドを持っています。
おすすめのジャンル
このMOGAMI 2791とSwitchcraftプラグの組み合わせは、そのバランスの取れたサウンドキャラクターから、非常に幅広いジャンルでおすすめできます。 特に以下のようなジャンルでその真価を発揮するでしょう。
-
ロック / ブルース / R&B:
-
理由: ギターやベースの持つ本来の音色に、適度な太さと粘りを加えたい場合に最適です。歪ませた際には、音が暴れすぎず、芯のあるパワフルなサウンドが得られます。中域の押し出し感が、バンドアンサンブルの中でも存在感を際立たせます。ブルースの感情豊かなトーン、ロックのドライブ感、R&Bのグルーヴ感にマッチします。
-
-
ジャズ / フュージョン(特にセミ/フルアコやセミアコ使用時):
-
理由: MOGAMI 2791のクリアネスと、Switchcraftがもたらす中域の温かみが、フルアコやセミアコの持つ豊かな箱鳴りや暖かさを損なうことなく、深みと艶のあるジャズトーンを生み出します。ピッキングニュアンスも忠実に伝わりつつ、音が痩せることなく、存在感のあるサウンドになります。
-
-
ポップス / ファンク:
-
理由: クリーンサウンドでのカッティングやアルペジオの粒立ちが良く、アタックがしっかり出ます。それでいて音が硬くなりすぎず、アンサンブルに自然に馴染むバランスの良さがあります。エフェクターの乗りも素直で、幅広い音作りが可能です。
-
価格: 2,900円〜
商品ページへ>>
まとめ:あなたのサウンドをワンランクアップさせよう!
ギターシールドは、あなたのギターやアンプのポテンシャルを最大限に引き出すための重要なアイテムです。
今回ご紹介した選び方のポイントや、おすすめのシールドを参考に、ぜひあなたの「これだ!」と思える一本を見つけてください。
適切なシールドを選ぶことで、ノイズの少ないクリアなサウンド、豊かな音の表現、そして何よりもストレスなく演奏できる喜びが手に入るはずです。