ヤマハのモニターヘッドフォン「HPH-MT5」をバランス駆動に改造
こんにちは!音光堂スタッフTです。
前回のブログの続きのネタです。
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【スタッフブログ】FIIO『BluetoothレシーバーBTR17』とYAMAHA 『HPH-MT5』を購入しました
以前ご紹介した定番のヘッドフォン『YAMAHA HPH-MT5』ですが、ジャック側が2.5mm のステレオジャックになってます。
ロック機構を備えるこの形式は耐久性もあり非常に良いのですが、対応しているプラグが少ないのが現状です。
弊社でも取り扱いはあり、純正から交換いただけると音の違いに驚かれると思います。
MOGAMI モガミ 2893 ヘッドフォンケーブル YAMAHAタイプetc [2.5φ3極バヨネットロック式プラグ]
しかし、今回こちらを4.4mmバランスジャックに付け替えて、バランス駆動のヘッドホンに改造したいと思います。
更に内部配線をモガミにリケーブルし、商品開発する上での基準になる様にします。
購入して数日しか経っていませんが分解です。動くものは開けるなと言う鉄則を破ってまずは外せるものを全て外していきます。
さっそく消音材(?)の位置が片側ずれて組み立ててありネジまで貫通しています。
大量生産品だとあるあるですので修正、正しい位置に戻しておきましょう。
正規の位置はこちらです。
内部リケーブルに使用したのは、モガミのラインケーブルでNEGLEX導体のケーブルです。
通常であればここまでやる必要はないと思うのですが、商品のテスト用と言うことで作業しましたが、まあまあ後悔・・・
ケーブルが通らず、あちらこちらヤスリで加工しました。
作業中の写真などほぼ撮っていないですが、ONKODO AJ4.4-550Gのジャンクがあったのでそちらを埋め込みました。
ONKODO AJ4.4-550G 自作用 4.4mm 5極メス バランスジャック
見た目ちょっと悪いですが、これでバランス対応になりました。
前回させていただいた『FIIOのBTR17』を接続してテスト。
ケーブルは、モガミ2534を使用したこちらのバランスケーブルです。
MOGAMI モガミ 2534 両端4.4mm5極オス バランスケーブル
ソースは、Pixel8を使用して、有線にてAmazonプライムミュージックで、お気に入りの楽曲を再生しています。
全くの別物と言って良いほど音の聞こえ方が変わっていました。
内部配線の変更とバランス接続化を一度にやってしまったので、どちらが影響が大きいのかは正確には分かりませんが、バランス接続による恩恵はかなり大きいと思います。
3.5㎜のアンバランス接続の時と比べて音の分離感、奥行きの違いは比較になりません。
それぞれの音自体は変わっていない様に聞こえますが、バランス駆動によってヘッドフォンの音がちゃんと鳴っているのが伝わってきます。
特に低音側は顕著ですし、分離感が高まって高音もしっかり聞こえます。
ですが、モニターヘッドフォンなのでちょっとやりすぎな感じがあるのも事実で、この辺は用途が用途だけに仕方ないですね。
リスニング様には多少不向きかと思います。
これで、「BTR17」はバランス接続であればヘッドフォンでも十分に駆動させられて、非常に癖の少ない音であると改めて確認が取れました。
これだけ音が変わるのであれば、チャレンジするのは「あり」だと思います。
今後の新商品をテストする時にも音の基準が作りやすくて、非常にいい相棒になってくれそうです。
こちらのヘッドホンのバランス化というのも、現在の商品メニューとして検索をしています。
全てのヘッドホンでできるわけではありませんし、ケーブルまで内部配線のリケーブルまでとなると高額なメニューになるとは思いますが、4.4mm のバランスジャックの付け替えだけであれば、ある程度価格は抑えれそうです。
今年はそういった商品メニューというのも、お客様の要望に応えられる様にできる限りやっていきたい所存であります。
また、このようなオーディオの楽しみ方もあるのだと発信していけるように、頑張らせて頂きます。
最後までお付き合いいただき、ありがとう御座いました。