ブックシェルフスピーカー用スピーカーケーブルの更新タイミングにつき、スタンダードでお値打ちなこちらの2芯ケーブルに変更しました。
従前はMOGAMI 2477を使用しておりました。恐らくはインピーダンス(4Ω)の低いスピーカーを、ダンピングファクターが30-40程度と低いフルデジタルアンプで鳴らすうえでの相性問題があったのだと思います。良くも悪くもクリア、中音域重視(故にピアノ協奏曲などでは録音次第でピアノが突き出過ぎてたりするのが気になることがあったり、微妙に低域の物足りなさを感じることがたまにありました)との感がありました。
(尚、過去に200以上の高ダンピングファクターなアンプを、違う居住環境での使用時には上記のことはまったく気にならず、むしろ大変素晴らしいと感じておりました。従いMOGAMIのケーブル自体が、ということではなく、当方試聴環境の相性上においてやや課題が感じられたとご理解いただけますと幸いです。)
こちらは良い意味で癖のようなものを感じません。オーソドックスなつくり(普通の2芯、導体径が太く、よりインピーダンスが低い)が却って当方の試聴環境には合っていたようで、最低域から最高域まで何か作為的なものが耳につくこともなく、ゆったりと音楽に浸ることができます。上述のケーブルと比べるとやや低音が出るようになった印象ですが、帯域バランスがよりフラットになり、ゆとりが感じられるようになったというような類の印象であり、ぼわぼわする、制動感がないといったものではありません。低域が出ることで音場感がやや広くなった印象です。
被覆が柔らかいため取り回しも良好です。バナナプラグは特に良いものを謳ってはいませんが、波型BFAタイプによりがっちりプラグに固定されます。またねじ止めがしっかりされているようで、バナナプラグと導体との勘合部に遊びはありません。
オーソドックスながら普通の2芯よりちょっといい=導体径が太目で、通常のOFCよりも厳しい基準のOFC導体(アニール処理)でプチ贅沢気分、低インピーダンスなので比較的使う相性をあまり選ばない(と思われる)、そしてお手頃(ここ大事!)という三拍子揃った良いケーブルの選択肢だと思います。
縁の下の力持ちとして、これからも当方のリスニング環境で活躍してもらうこととします。